IPAから、情報セキュリティ10大脅威 2016が公開されました。
そこで、2006年〜2016年の10大脅威をまとめてみました。
はてな記法の表だと読みにくくなるので画像です。クリックで拡大。
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いくつかピックアップしてみました。
2006年第3位 音楽CDに格納された「ルートキットに類似した機能」の事件化
この頃は中米エルサルバドルで楽しくLinuxを教えていたのでこんな事件があったなんて知りませんでした。
Antinnyを投下するトロイの木馬、コピー防止ソフト「XCP」で隠蔽工作か
抜子たんて。
Antinnyをドロップするらしい。Winnyウイルス全盛期って感じですねえ。
2009年第1位 DNS キャッシュポイズニングの脅威
これは職場で環境を作って再現実験をしたことがあって、久々に面白い脆弱性だなあと思ったことを覚えています。
ポートのランダム化ちょー大事。
2011年第4位 狙われだしたスマートフォン
iOSの脆弱性とか不正なアプリとか今や珍しくない話ですが、この頃から急にスマホの普及が進んで
問題になってきたようです。
2010 年度の国内におけるスマートフォンの出荷台数は675 万台になる見通しである。前年度(234 万台)から約 2.9 倍の伸びとなり、スマートフォンが急速に普及し始めている。*2
2012年第2位 予測不能の災害発生!引き起こされた業務停止
東日本大震災に絡んで。
被害の一部には、地震によるサーバ障害や津波による戸籍データの消失などが含まれる。
この災害により、一部地域では計画停電(輪番停電)が実施されたが、民間企業のアンケート調査によると、全体の 38%が計画停電で事業に何らかの影響を受けたと回答している。*3
中小企業庁の広報冊子、事業継続計画(BCP)や新型インフルエンザの対策についての情報があって興味深い。
2004年の中越地震、2007年の能登半島地震、中越沖地震で被災した企業の当時の対応などをヒアリングした貴重な資料も公開されています。
2015年第9位 脆弱性公表に伴う攻撃
Heartbleed、Shellshock、POODLEといろいろあった年。こんなに騒がしかったのはsadmindとCode RedとNimdaが出た2001年以来じゃないでしょうか。
なんか「脆弱性の公開が攻撃を誘発した」みたいに読めるけど、そこで脆弱性の公開を止める方向ではなく、すぐ対策をとれる体制作りをしようという方向に行って欲しいすね。まあ現実問題難しいのかもしれないけど、そろそろ小さい会社でも本腰入れてやる時期だと思う。
2016年第3位 ランサムウェアを使った詐欺・恐喝
去年はランク外だったものが3位になったそうで。
ランサムウェアって感染したらもうバックアップから復旧させるしかないよね。今年はバックアップがアツい(多分
参考資料
- 情報セキュリティ10大脅威 2016
- 2015年版 10大脅威 被害に遭わないために実施すべき対策は?
- 2014年版 10大脅威 複雑化する情報セキュリティ あなたが直面しているのは?
- 2013年版 10大脅威 身近に忍び寄る脅威
- 2012年版 10大脅威 変化・増大する脅威!
- 2011年版10大脅威 進化する攻撃…その対策で十分ですか?
- 情報セキュリティ白書2010 第2部 10大脅威 あぶり出される組織の弱点!
- 情報セキュリティ白書2009 第2部 10大脅威 攻撃手法の『多様化』が進む
- 情報セキュリティ白書2008 第2部 10大脅威 ますます進む『見えない化』
- 情報セキュリティ白書2007年版 - 10大脅威 「脅威の“見えない化”が加速する!」 -
- 情報セキュリティ白書2006年版 - 10大脅威「加速する経済事件化」と今後の対策 -
*1:2009年分は、上から「組織への脅威」1〜3位、「利用者への脅威」1〜4位、「システム管理者・開発者への脅威」1〜3位